
緊急事態宣言が発出されてから、街の様子や人々の行動が変化してきました。
自治体による対応の差もあり、「外出自粛」の効果を見極めてから、「休業要請」等を検討していく自治体もあります。
緊急事態宣言は、感染拡大防止、医療体制の整備のために発出されました。
目的は明確なのに、なんで対応の差が出ているのでしょうか?
本当にそれでいいのでしょうか?
なんで、対応に差が出ているの?
緊急事態宣言は、新型コロナウイルス対策の特別措置法に基づいて発出されました。
それを受け、都道府県知事が外出自粛や休校、休業などの要請や指示を各自治体に出します。
地域の特性や、感染状況等を考慮し、各自治体が最終的な対応を判断するため、差が発生しています。
「うちの地域は、保育園が休みになったから出勤できなくなった」
「うちは、縮小して開園するって」
「うちは、普通に開園して、自宅待機の協力要請だけ出てるよ」
と、保育園だけでもこのように差が生じています。
医療現場のリアルな現状

いまだに、このような声を耳にします。
「まだ、周りにコロナになった人いないし、大丈夫でしょ?」
「外出自粛とか暇だし、出かけてくるわ」
「まだ、海外より少ないし、大丈夫じゃん!」
私も、医療現場で働いていなかったら、共感してしまっていたと思います。
でも、医療現場は、すでに、通常の医療を提供できない状態になっています。
院内感染が発生
新型コロナウイルスは、潜伏期間が長いため、確定診断された時には、もう感染が広まっています。
今では、全員が感染者だと思って関わるという対応がされるようになって来ましたが、まだまだ軽視している病院もあります。
さらに院内感染が広がるリスクがあります。
スタッフが出勤できない
保育園が休業することにより、子育て世代のスタッフが出勤することができなくなってしまいました。
スタッフが足りない中、今までと同じケアを提供することはできません。
生命維持に必要なケアを優先し、ケア内容の取捨選択をしなくてはいけません。
「食事介助は必要なケアだから、おむつ交換の回数を減らして対応しよう」というような選択をしなくてはいけない状態です。
衛生材料が入手できない
マスクや手袋、ガウンなどの衛生材料の在庫がなくなり、入荷もされなくなってしまいました。
医療スタッフもきちんと感染対策をしないと感染しますし、医療スタッフにより感染を拡大させてしまうことになります。
また、感染対策が不十分な状態では、感染者と関わることはできません。
患者さんを選ばなくてはいけない
新型コロナウイルスに感染した患者さんを受け入れるため、病床を確保するよう要請が来ました。
現在入院している患者さんの退院を早めたり、他の病院に転院したりして対応しています。
最悪の場合、治療が途中でも、退院しなくてはいけない状況になっています。
感染症が専門外でも受け入れなくてはいけない
病床確保のため、感染症を専門としていない病院でも、感染者を受け入れなくてはいけない状況になっています。
しかし、感染症を受け入れることを考えて設計されていない病院もあります。
きちんと受け入れ体制を整えてからでないと、感染を拡大してしまうだけです。
効果見極めている時間はない!!

政府は、2週間程度外出自粛の効果を見極める期間を設けることを、7都府県に打診しました。
政府は、経済活動を守ろうとしています。
でも、医療現場は、もう医療崩壊寸前です!
救える命も救えなくなってしまう日が、いつ来てもおかしくない現状です。
経済活動が大切なのもわかりますが、今、最優先なのは、感染拡大の防止です!
感染が拡大防止の効果が見られなかった場合、緊急事態宣言の期間延長が予測されます。
感染が拡大すれば、経済を動かす人を失うことにもなります。
私は、経済の専門家ではないので、素人目線ですが、緊急事態宣言の期間が延長する方が、経済に悪影響を及ぼすのではないでしょうか。
実際に、仕事がなくなった人や倒産する企業が増えて来ていますし。
みんなで一緒に乗り切ろう!!
人生100年時代の今、1ヶ月の「外出自粛」なんて、短い時間です!
とはいえ、辛い。。。
でも、辛いのは、自分だけじゃありません!
みんな辛いのは一緒!
外出自粛中の人も在宅勤務中の人も、出勤しなくちゃいけない人も、それぞれ辛い状況です。
辛い状況でも、これだけは忘れないでください。
命より大切なものなんてない!
辛い期間を早く終わらせるためにも、感染拡大を防ぐためにも、みんなで一緒に「外出自粛」を乗り切りましょう!!